自分軸とはどういうことか
「自分軸を持とう」という言葉をよく聞く。
でも自分軸とは何か。どうすれば持てるのか。「他人の目を気にしない」と言われても、どうすれば気にならなくなるのか。
答えが見つからないまま、「自分軸がない自分」を責めていた。
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「自分軸」は特別なものじゃない
自分軸というと、強い信念や揺るぎないポリシーを持っているイメージがある。
でも本当はもっとシンプルだ。
「自分が何を好きで、何が嫌いかを知っていること」、それが自分軸の基本だ。
壮大なビジョンじゃなくていい。「私はこういう人間だ」という宣言じゃなくていい。「これより、こっちの方が好き」という感覚が積み重なっていることが、自分軸になる。
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「好き」と「嫌いじゃない」は違う
自分軸が薄い人は、この二つを混同していることが多い。
「好き」は、積極的な感覚だ。それを選びたい、それが欲しい、それがある状態が心地いい——という感覚。
「嫌いじゃない」は、消極的な許容だ。別に困らない、我慢できる、まあいいか——という感覚。
他人に合わせることが習慣になると、「好き」で選ぶ機会が減って、「嫌いじゃない」で選ぶことが増える。それを繰り返していると、「好き」の感覚が鈍ってくる。
「嫌いじゃないから選ぶ」のではなく、「好きだから選ぶ」を増やすことが、自分軸を育てることだ。
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自分軸は、他人を消すことじゃない
「自分軸を持つ=他人の意見を無視する」ではない。
他人の意見を聞いた上で、最終的に自分の感覚で選ぶ。それが自分軸だ。
他人の意見を参考にしていい。他人の好みを知って、選択肢を広げてもいい。でも最後の決め手が「あの人がいいと言ったから」ではなく「私がいいと思うから」であることが、自分軸の有無を分ける。
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今日の選択に「好きか」を聞く
今日、何かを選ぶとき、一つだけ「これは好きか」を聞いてみてほしい。
ランチのメニュー、帰り道のルート、夜に聴く音楽
——何でもいい。「嫌いじゃないから」ではなく「好きだから」で選んでみる。
その小さな選択の積み重ねが、自分軸になっていく。
「これは好きか」を聞き続けることが、自分軸を育てる。壮大な信念じゃなくていい。毎日の小さな選択でいい。