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あなたの価値は、あなたが決める。

人間関係 STEP4

「好きだよ」と言われたとき、信じられなかった自分の話をしよう

「好きだよ」と言われたとき、信じられなかった自分の話をしよう

好きだと言われた。

LINEではない。目の前で、面と向かって。少し照れた顔で、でもちゃんとこっちを見て。

嬉しかった——と思う。たぶん、嬉しかったはずだ。

なのに、最初に頭に浮かんだのは、こういうことだった。

「なんで?」

なんで私なんだろう。もっと可愛い子はいくらでもいる。もっと面白い子もいる。もっと話が上手くて、もっと気が利いて、もっと一緒にいて楽しい子。その中でなぜ、特別なところが何もない私を選ぶのか。

嬉しい気持ちの下に、薄い不信感が張りついている。

この人は、本当の私をまだ知らないだけじゃないだろうか。もっと一緒にいたら、私のつまらなさに気づくんじゃないだろうか。そしてそのとき、がっかりされるくらいなら、最初から期待させないほうがいいんじゃないだろうか。

この記事は、好意を向けられるほど怖くなる人に向けて書いています。


好意を「疑う」のは、自分を守るためだった

誰かに好かれたとき、素直に喜べない。

この感覚は、わがままでも、ひねくれでもない。自分を守るための、とても合理的な反応だ。

考えてみてほしい。

好意を全力で受け取って、そのあと手放されたら、ダメージは計り知れない。「やっぱり私なんかダメだった」という確認作業が、今度は相手の口から告げられることになる。自分で思っているだけならまだ耐えられる。でもそれを他人に証明されるのは、本当にきつい。

だから先に予防線を張る。

「そこまで好きじゃないかもしれないけど」

「まだよく分からないけど」

「付き合ってみないと分からないよね」

好意を差し出されても、100パーセントでは受け取らない。常に30パーセントくらい留保しておく。そうすれば、もし終わったとき、「まあ、そこまで期待してなかったし」と自分に言い聞かせられる。

この予防線は優秀だ。確かにダメージを軽減してくれる。

でも同時に、喜びも70パーセント削っている

好きだと言われた瞬間の嬉しさ。手をつないだときの温かさ。自分のために時間を作ってくれることのありがたさ。全部に薄いフィルターがかかっている。「でもいつか終わるかもしれないし」というフィルターが。

安全だけど、ずっと薄い。好きな人が隣にいるのに、どこか寂しい。


「私のどこがいいの?」の本当の意味

恋愛の初期に、こう聞いたことはないだろうか。

「私のどこが好きなの?」

この質問を、相手は褒め言葉を引き出すためのかわいいセリフだと思っているかもしれない。照れ隠しだと思っているかもしれない。

でも本人の心の中では、全然違うことが起きている。

本気で分からないから聞いている。

自分には好かれる要素がないと思っている。だから相手が何を見て「好き」と判断したのかが、純粋に理解できない。データが合わない。自分のスペックシートには「好かれるに足る項目」が見当たらないのに、なぜか目の前の人は好きだと言っている。エラーが起きている気がする。

相手が「全部好きだよ」と答えてくれる。嬉しい。でも信じきれない。

相手が「笑った顔が好き」と答えてくれる。そうかな、と思う。でも心の中で「笑った顔なんてみんなにあるじゃん」と打ち消してしまう。

相手が具体的に答えてくれればくれるほど、「でもそれは他の子にもある要素だ」と反論してしまう。

これは相手の言葉を疑っているのではない。自分に価値があることを疑っているのだ。

相手が嘘をついているとは思っていない。ただ、「この人は何か勘違いしている」「もっと近くで見たら目が覚める」と思っている。


「いつかがっかりされる」という時限爆弾

好意を信じきれないまま関係が進むと、何が起きるか。

ずっとどこかで「試されている」感覚が消えない。

デートのたびに、相手の表情を観察する。楽しそうにしているか。退屈していないか。私の話でちゃんと笑ってくれているか。LINEの返信速度が遅くなっていないか。前より絵文字が減っていないか。

これは「相手のことを大切にしている」のではなく、「自分がまだ合格圏内にいるか確認している」のだ。

常にテストを受けている気分。合格ラインは分からないけど、不合格になる瞬間が怖い。

そしてこの緊張状態の中で、もう一つのことが起きる。

自分を出せなくなる。

相手の好きそうな自分を演じる。相手が喜びそうなことを言う。意見が違っても「分かる」と合わせる。デートの行き先も「どこでもいいよ」。ご飯も「何でもいいよ」。

これをやっているとき、相手が好きになっているのは「本当のあなた」ではなく「相手好みにカスタマイズされたあなた」だ。

ここに矛盾がある。

「いつかがっかりされる」が怖くて本当の自分を隠しているのに、隠せば隠すほど、見せたときの落差が大きくなる。つまり隠すことが、がっかりされるリスクを高めている

そして本当の自分を出さないまま付き合い続けると、ある日ふと、相手が「好き」と言っている対象が自分ではない気がしてくる。「この人が好きなのは、私が演じている私であって、本当の私ではない」。

好きだと言われているのに、孤独になる。


愛されることを「許可」するという話

自分を受け入れていないと、好意を受け取れない。「こんな自分を好きになるはずがない」が前提にあるから。

自分の基準がないと、相手に合わせるしかなくなる。「何でもいいよ」の自分には輪郭がないから、相手が好きになる対象が曖昧になる。

自分を出した経験がないと、「出したら嫌われる」の恐怖が消えない。

全部繋がっている。

そして必要なのは、自分が愛されることを、自分に許可することだ。

これは「私は愛される価値がある」と無理やり信じ込むことではない。そんなことを言われても、たぶん今は信じられない。

もっと小さい話だ。

誰かが「好き」と言ってくれたとき。「なんで?」の前に、「ありがとう」を挟む

理由を聞かなくていい。検証しなくていい。「この人は勘違いしている」と分析しなくていい。ただ「そう言ってくれて、ありがとう」と受け止める。

相手の「好き」の理由が正しいかどうかを判定するのは、あなたの仕事ではない。相手が相手の基準であなたを好きだと言っているのだから、その気持ちは相手のものだ。あなたがコントロールできるものでも、否定していいものでもない。


「全部見せてからでないと信じられない」への答え

「でも、本当の私を知ったらがっかりされるかもしれない」

この恐れは、きっと簡単には消えない。

だから、いきなり全部を見せなくてもいい。

鎧を一枚ずつ脱ぐように、少しずつ「本当の自分」を出していけばいい。

  • 「実は今日、仕事でちょっと落ち込んでて」——と、取り繕わずに言ってみる。

  • 「私、あの映画あんまり好きじゃなかったかも」——と、合わせずに言ってみる。

  • 「ごめん、今日はちょっと一人でいたい気分」——と、無理せずに伝えてみる。

一つ出すたびに、相手の反応を見る。

たぶん、思っていたより大丈夫だ。「そうなんだ」「うん、分かった」で済むことがほとんどだ。あなたが恐れていた「がっかり」は、起きない。起きたとしても、それはあなたが出した「本当の自分」に対してではなく、別の何かに対してだったりする。

そして一つ「大丈夫だった」が積み上がるたびに、予防線を少しずつ下げられる。30パーセント留保していたのが、25パーセントになり、20パーセントになる。

ゼロにならなくてもいい。完全に無防備になる必要はない。でも、好意を受け取れるだけの隙間が開いていることが大事だ。


「好きだよ」に「ありがとう」と返す練習

最後に、一つだけ具体的な提案をしたい。

今パートナーがいる人も、いない人も。いつか誰かに好意を伝えられる場面が来たとき、覚えておいてほしいことがある。

相手が何かしてくれたとき。褒めてくれたとき。好きだと言ってくれたとき。

「そんなことないよ」ではなく。

「なんで?」でもなく。

「私なんか」でもなく。

「ありがとう。嬉しい」

たったこの二言でいい。

最初は嘘みたいな気持ちになるかもしれない。本当に嬉しいのか自分でも分からないかもしれない。疑いのほうが大きいかもしれない。

それでもいい。言葉が先でいい。

「ありがとう、嬉しい」を声に出すと、不思議なことに、体が少しだけその言葉に追いついてくる。口角が少し上がる。胸のあたりがほんの少し温かくなる。脳が「あ、今、嬉しいんだな」と認識し始める。

気持ちが先で言葉が後、である必要はない。言葉が先で、気持ちが追いかけてくることもある。

今すぐ恋愛の場面で実践できなくても大丈夫だ。まずは日常から始めてみてほしい。

同僚が「その服かわいいね」と言ってくれたとき。友達が「一緒にいると落ち着く」と言ってくれたとき。

「いやいや、全然」ではなく。

「ありがとう」と返す。

それだけでいい。

✦ ✦ ✦

「好きだよ」と言われたとき、信じられなかった。

あの瞬間を後悔しなくていい。信じられなかったのは、あなたが弱かったからでも、ひねくれていたからでもない。自分を守るために、必要な反応だった。

でも、もし次にその瞬間が来たとき。あるいは、日常の中で誰かの小さな好意が差し出されたとき。

「なんで?」の前に、「ありがとう」を。

「私なんか」の前に、「嬉しい」を。

その一言が、あなたと誰かの間にある透明な壁に、小さなひびを入れる。

壁は一度では壊れない。でもひびが一つ、二つと増えていくうちに、壁の向こうから差し込む光が少しずつ増えていく。

その光を「眩しい」ではなく「温かい」と感じられたとき、あなたはもう受け取れる人になっている。

PRIELLE編集部

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