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カフェで日記を書く時間が、楽しみになってきた

 カフェで日記を書く時間が、楽しみになってきた

日記を書き始めたのは、なんとなくだった。

きっかけは、本屋でかわいいノートを見つけたこと。「これに何か書きたいな」と思って、買って帰った。最初は、その日にあったことを箇条書きで書いていた。「カフェに行った」「友達とランチした」。事実だけ。

ある休日、いつものカフェで、コーヒーを前に、ノートを開いた。書くことが特になかった。仕方なく、「今、何を考えているか」を書いてみた。

「最近、仕事がつまらない」

「友達のSNSを見て少しモヤモヤした」

「明日が憂鬱だ」。

書きながら、思った。私、こんなことを感じていたんだ。書くまで、自分でも気づいていなかった

それから、カフェで日記を書く時間が、楽しみになった。誰にも見せない。SNSにも上げない。ただ、自分のために、自分の中身を書き出す時間。


あなたの感情は、書かれないと消えていく

日々、あなたの中には、たくさんの感情や思考が流れている。

朝、満員電車で感じた疲れ。

仕事中に湧いた小さな苛立ち。

昼休みに見たSNSで感じたモヤモヤ。

同僚との会話で「あれ?」と思ったこと。

ニュースを見て感じた怒り。

夜、ベッドで一人になって感じた寂しさ。

それらは、確かに、あなたの中に存在していた。でも、言葉にしないまま放置すると、ほとんどが、なかったことになっていく

これは、思っている以上に問題だ。自分の感情を観察しないまま生きていると、あなたは少しずつ、自分のことがわからなくなる。

「最近、何を感じていたっけ」「何にモヤモヤしていたっけ」。具体的な感情の手触りが、どんどん薄れていく。

そして、自分の感情がわからない人は、自分が何を望んでいるかも、わからなくなる。「何が好きか」「何が嫌か」「どうしたいか」。すべてが曖昧になる。だから、選ぶときに迷うし、他人の基準に流される。

書くことの最大の効用は、感情を、目に見える形にすることだ。書かれた感情は、もう消えない。自分が確かに感じたものとして、紙の上に残る。


「書く」は、自分との対話そのもの

カフェで日記を書く時間、何が起きているだろうか。

最初は、書くことなんてないと思っている。でも、ペンを動かし始めると、不思議と言葉が出てくる。「今日、なんとなく疲れたな」「あの人の言葉が、ちょっと引っかかったな」。書きながら、初めて、自分の中身が見える。

これは、書くという行為そのものが、自分との対話になっているからだ。

頭の中で考えるだけだと、思考は、ぐるぐる回って、形にならない。同じ不安を、何度も繰り返し考えるだけ。でも、書こうとすると、頭の中のもやもやを、言葉に変換しなければならない。その変換の過程で、自分の感情や思考が、整理される。

「私は、こう感じていたんだ」「私は、こう考えていたんだ」。書きながら、自分のことを、初めてはっきり認識する。これは、誰かに話して整理するのとは違う。完全に自分の中だけで、自分と向き合う時間だ。

そして、書かれた言葉は、あなたの「歴史」になる。一週間後、一ヶ月後に読み返すと、当時の自分の感情が蘇る。「あの頃、こんなことで悩んでたんだ」「あの頃の自分、よく頑張ってたな」。過去の自分が、未来の自分の支えになる

日記は、誰のためでもない、自分のためだけの記録だ。SNSのように見せる必要がないから、本音が書ける。本音を書くから、自分が見えてくる。


✦ ✦ ✦

うまく書こうとしなくていい。誰に見せるわけでもない。

ノートを一冊、用意してみる。お気に入りのノートでもいいし、コンビニで買った安いノートでもいい。

カフェに持っていって、コーヒーと一緒に、ノートを開いてみる。

書くことが思いつかなかったら、今この瞬間、何を感じているかを書いてみる。「カフェのコーヒーが熱い」「窓の外がきれい」「なんとなく疲れている」。なんでもいい。

書きながら、頭の中の言葉が、紙の上に降りていくのを感じてみる。少しずつ、自分の中の、見えていなかった部分が、見えてくるはずだ。

その時間は、誰にも邪魔されない、自分との対話の時間だ。

書き終えたノートを閉じたとき、なぜか、頭が少しすっきりしている。それは、あなたが自分のことを、少しだけ理解できたサインだ。

PRIELLE編集部

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