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夜のお菓子を、半分だけにしてみた

 夜のお菓子を、半分だけにしてみた

夜、お風呂上がりにソファに座って、袋を開ける。スマホで動画を見ながら、手は止まらない。気づいたら、袋が空になっている。

「ああ、また食べすぎた」

そう思いながら、空っぽの袋を見つめる。さっきまで何を食べていたのか、味の記憶があまりない。ただ手が動いて、口に運んで、飲み込んでいただけ。満たされた感じもしないのに、罪悪感だけがしっかり残る。

ある夜、ふと、お菓子を全部出さずに、半分だけ小皿に取ってみた。残りは袋ごと、戸棚にしまった。

そして、動画を消して、小皿の上のお菓子を、一つずつ、ゆっくり食べてみた。

驚いた。半分でも、ちゃんと満足した。むしろ、いつもより「食べた」という実感があった。


あなたは、お菓子を食べているんじゃない

正直に言おう。夜、お菓子を食べすぎてしまうとき、あなたが本当に求めているのは、お菓子じゃない。

仕事で疲れた。

人間関係で気を使った。

なんだか満たされない。一人の夜が、少しさびしい。そういう、言葉にならない心の隙間を、お菓子で埋めようとしている。

だから、いくら食べても満たされない。

お腹は膨れても、心の隙間は、お菓子では埋まらないから。

手が止まらないのは、意志が弱いからじゃない。

埋めたいものが、お腹じゃなくて心だからだ。

ここで「お菓子を我慢しなさい」と言うのは、簡単だ。でも、それは間違っている。心の隙間を埋めようとしている手段を、ただ取り上げるだけでは、隙間はもっと広がる。我慢した反動で、次の日にもっと食べてしまう。あなたは、それを何度も経験してきたはずだ。

問題は「お菓子を食べること」じゃない。「ぼんやりと、味わいもせずに、心の穴を埋めるように食べること」だ。


「丁寧に食べる」は、自分を満たすこと

半分だけ小皿に取って、動画を消して、ゆっくり食べたとき、あなたは何をしていただろうか。

お菓子と、ちゃんと向き合っていた。一つ口に入れて、味わって、「おいしいな」と感じて、また一つ手に取る。その一つ一つに、意識が向いていた。

これは、お菓子を「ながら」で消費するのとは、まったく違う体験だ。ぼんやり一袋食べるより、丁寧に半分食べるほうが、ずっと満たされる。なぜなら、丁寧に食べるという行為そのものが、「私は今、自分を満たしている」という実感を与えてくれるから。

お菓子をやめる必要はない。甘いものが好きなら、好きでいい。それはあなたの大切な楽しみだ。変えるのは、量でも種類でもなく、「食べ方」だ。

ぼんやり流し込むのをやめて、ちゃんと味わう。心の隙間を埋めるために食べるのではなく、自分にご褒美をあげるために食べる。同じお菓子でも、その向き合い方が変わるだけで、あなたの満たされ方は、まったく変わってくる。

そして不思議なことに、丁寧に味わって満たされると、「もっともっと」という渇望は、自然と静かになっていく。


✦ ✦ ✦

今夜、お菓子を食べたくなったら。

全部出さずに、半分だけ、小皿に取ってみる。

残りは、戸棚にしまう。そして、できれば動画もスマホも一度置いて、目の前のお菓子だけに集中して、ゆっくり味わってみる。

「おいしいな」と、声に出さなくてもいいから、ちゃんと感じてみる。

それでもまだ食べたかったら、戸棚から残りを出してきてもいい。我慢じゃないから、それでいいのだ。

でもきっと、丁寧に味わった半分で、あなたは思ったより満たされている。その「満たされた」という感覚は、自分を粗末に扱わなかった、小さな証だ。

PRIELLE編集部

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